海外の大学に進学したい!高卒認定は海外で通用する?

海外の大学に進学したい!高卒認定は海外で通用する?

海外の大学に進学を考えている場合、高卒認定は資格として通用するのでしょうか?

各国の教育制度とともに解説していきます。

アメリカにも高卒認定と同様のテストがある

日本の場合、大学に入るためにはいくつかのルートがあります。

もっとも一般的なルートは高等学校を卒業してから入学試験を受けるというものですが、ほかにも高卒認定試験合格後に入試を経て入学するなど、大学に入る道筋はたくさんあります。

では、海外の大学はどのようになっているのでしょうか?

国によって教育制度はまったく違いますが、ここでは日本と関係が深いアメリカの教育制度を見てみましょう。

アメリカの場合、日本のような一斉テストという形ではなく、学生の実力や適性を個別に判断して入学の可否を決めるというスタイルが一般的です。

その際に、高校の成績のほかSATやACTという学力テストの結果に加え、小論文などの提出が求められます。

高校を卒業していることが基本ですが、アメリカにも日本の高認と似たシステムのGED(General Educational Development)という試験があり、これに合格すれば高校卒業と同程度の学力を有しているという証明になります。

世界各国の大学入試資格試験

アメリカには日本の高認と同じような試験がありますが、その他の国ではどうなのでしょう?

各国の試験をいくつか紹介します。

(GED)General Educational Development

前項で解説した通り、アメリカ合衆国の試験です。これを持っていれば、アメリカ国内にある大半の大学への入学資格が得られます。

もちろん、これを持っていれば即合格ということではなく、SATやACTなどの学力試験を別途受験して大学に結果を提出し、審査をしてもらわなければいけません。

数多くの人種が集まるアメリカの制度らしく、英語の他にスペイン語やフランス語でも受験ができます。

また、海外に在住している人も受験可能で、日本からでもチャレンジすることができます。

国際バカロレア

スイスにある非営利団体が制定した教育プログラムです。

いくつかの課程に分かれていて、このうち16歳から19歳を対象にした2年間の「DP」というプログラムを修了すれば世界の大学の受験資格が得られるとされています。

しかし、実際はどの大学でもOKということはなく、入学できる大学に制限があります。

高認やGEDとの違いは一発試験ではなく、学校に通って授業を受けなければいけないという点。

日本ではインターナショナルスクールのほか、東京学芸大学付属国際中等教育学校や立命館宇治中学校・高等学校など一部の学校でバカロレアに対応したカリキュラムが組まれています。

アビトゥーア

ドイツの学校であるギムナジウムに通っている生徒が卒業までに2回だけ受けられる試験です。

この試験に合格することで大学受験資格が得られますが、点数によって行ける大学が制限されてしまうという厳しい制度です。

前述の通りギムナジウムに通っている学生が受けるものなので、海外からの受験はできません。

フランスのバカロレア

上で紹介している国際バカロレアとはまったくの別物です。
フランスには「リセ」と呼ばれる高校にあたる学校がありますが、これには普通教育課程と工業高校、職業高校の3つがあります。

これらの高校を卒業する前にテストがあり、合格すれば

  • 「普通バカロレア」
  • 「工業バカロレア」
  • 「職業バカロレア」

がそれぞれ与えられ、大学受験資格を得ることができます。

これもドイツのアビトゥーアと同様に、リセに通っている学生が受けるものなので、海外からの受験はできません。

以上が、世界各国の高卒認定試験と似た制度の試験です。

基本的に自国の学生に向けたものなので、外国人に門戸を開いているということはありません。

唯一の例外がアメリカで、海外からの受験やアメリカ以外の国籍でも受験ができます。

また、GEDのほかにHisetという同様の試験もあり、こちらもアメリカの大学入試資格として認められています。

世界共通の大学入試資格は存在しない

前項で紹介した「国際バカロレア」は国をまたいですべての大学への入学資格を得られるようになるための活動をしています。

しかし、実際は国際バカロレアのDPを持っていたとしても、全世界どこの大学でも通用するというわけではありません。

たとえばフランスなどは特に厳しく、ハイレベルな大学だと門前払いされることもあるようです。

国ごとに大学入学資格に関する正規の取り決めがあるわけではないので、各国の大学が個別に判断しているというのが現状と言えます。

高卒認定は海外でも通用する?

では、日本の高卒認定はどこまで海外で通用するのでしょうか?

高卒認定は、文部科学省が「高等学校卒業と同程度の学力を有する」と正式に認めたものです。

しかし、あくまでも日本国内の制度なので、海外の大学の担当者が高認のことを知っているケースは決して多くないでしょう。

そこで、海外の大学に入学審査のための書類を送る際には、証書を訳したものや、高卒認定試験とはなんであるかなどをまとめた書類を添付してアピールしなければいけません。

それがうまく行けば通用しますし、うまく行かなければ通用しないというのが正直なところです。

ただし、このようなことは留学の斡旋企業を通して行うのが一般的です。

留学したい国の斡旋業者を探し、まずはそこに相談してみるというのが近道でしょう。

とくに高認の人を送り出した実績のある会社を選べば、より留学の可能性は高まるはずです。

高卒認定では留学に行けない国はあるの?

これまでに解説した通り、高卒認定を経て海外の大学で学ぶというルートに関しては、この国だからOKでこの国だからNGということはありません。

あくまでも、大学ごとに判断されるものと考えていてください。

ただし、国によって難易度が異なるという事実はあります。
一般的にアメリカは比較的チャンスが多く、ヨーロッパは特に難しいということは言えるでしょう。

ヨーロッパが厳しいというのは高卒認定に限った話ではありません。

例えばドイツなどは、全日制の高等学校を卒業した人でも、卒業しただけでは留学できません。

ドイツの大学が共同で設立しているDAADという機関のサイトを見てみると、日本の学生がドイツの大学に入るためには「12年の学校教育を修了して高校を卒業し、センター試験を受験し、受験した科目で62%以上の成績をおさめた場合」などの資格が求められていることがわかります。

高卒認定を取得した人がそのままヨーロッパの大学に入学したという前例が滅多にないため、高卒認定が通用するかは不明ですが、基本的にヨーロッパの大学で学ぶためには、日本の大学に一度入学し、途中から編入するほうが近道と考えておいたほうがよいでしょう。

どうしてもヨーロッパに行きたいという人は、ドイツのDAADやフランスのCAMPUS FRANCEなど、公的機関に問い合わせをしてみてください。

また、アジアの国々に留学するのも簡単ではありません。

例えば中国の大学へ進学しようとした場合は、高卒資格に加え、日本国内で実施されている中国語検定を受ける必要があります。

文系の場合は5級以上に合格しなければいけないとされていますが、この5級というランクは上から2番目のランクで、通常の意思疎通に関してはほとんど問題のないレベルで行えるほど高いレベルです。

これに加え、さらに学力試験が行われることもあります。

中国についても、高認が高卒資格として扱われるかは大学によって判断が異なると考えれます。

一方、アメリカについては、高卒認定の人が直接大学に入学したという前例が数多くあります。

特定の国にこだわりがないのであれば、留学先にアメリカを考えるのがもっとも現実的です。

高卒認定は最低限 プラスアルファを身につけよう

これまでに解説したとおり、高認の資格は必ずしも全大学で通用するわけではありませんが、しっかりとアピールすれば高校卒業資格と同じものとして判断してくれる海外大学は確実にあります。

ただし、それはあくまでも入学の合否を判断される一つの要素に過ぎません。

それよりも、留学先の言語を高いレベルで習得していることのほうがよほど重要だと認識しておきましょう。

アメリカのコミュニティカレッジなどは、そこまで高い学力がなくても留学できますが、それでもTOEFL iBTの点数で言えば、80程度。TOEICで言えば750点ほど、英検で言えば準1級程度の語学力が求められます。

つまり、高卒資格や高認は最低限必要なことであり、プラスアルファでアピールできる学力を持っていない人は海外の大学へ留学することは難しいと考えておいてください。