高校中退で大きく影響を受ける3つの事 仕事、収入、進学

高校中退で大きく影響を受ける3つの事 仕事、収入、進学

高校中退をすでにしている又は中退を考えている人達が思う事が

  • 中退した後の仕事って何がある?収入はどれくらい?
  • 留年と中退どっちが良いの?
  • 中退から同級生と進学ってどうすれば出来るの?

こんな事を多くの人が思います。ここではこれらについて解説します。

高校中退の状況

下記のグラフは昭和57年から平成22年までの高校中退者数と中退率の推移です。

高等学校における中途退学者数と中途退学率の推移

高校中退数や率に関しては減少傾向にあります。

一番多い時期が平成元年の12000人強。

中退率で1番多い時期は平成12年の2.5%強です。

平成22年に関しては55415人1.64%となっています。

これは色んな高校卒業資格を取得できる選択肢が増えた結果といえるかもしれません。

中退の理由は学校生活、進路変更が最も多い理由ですね。

【参考】
高校生の不登校・中途退学の現状等

中退した後の仕事って何がある?収入はどれくらい?

高校中退後ようは中卒の現実として正社員で雇われるのが約3割と言われています。

残りはパートアルバイトです。仕事の職種も多くは限定されています。

  • 飲食店
  • 鳶職
  • 配管工
  • 水商売
  • 工場のライン作業

など。職人といわれる仕事やサービス業、特に水商売などが多数を占めます。

または営業などの実力次第の仕事となる事がほとんどです。

年収は一般的に200万〜300万程度。

大卒の年収が300万以上と考えると大きな開きです。

もちろん中退後に成功した人も多数いますが高校卒業者の割合が95%以上ある事を考えると仕事を探す段階でかなり限定的になってしまうのが現実です。

少し古いですが以下は実際の高校中退、大卒、高卒の実際の収入です。

  • 大卒 406500円(40.3歳)
  • 高卒 300300円(42.4歳)
  • 中卒 280200円(52.2歳)

※男性、女性はこの金額より低くなります

学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率(産業計、企業規模計)
性、年齢階級 (歳) 高卒 中卒
賃金(千円) 対前年
増減率(%)
賃金(千円) 対前年
増減率(%)
平成17年 18 平成17年 18
300.9 300.3 -0.2 280.4 280.2 -0.1
18〜19 167.3 171.4 2.5 164.8 174.0 5.6
20〜24 189.2 192.9 2.0 202.4 204.0 0.8
25〜29 226.0 227.6 0.7 234.8 226.5 -3.5
30〜34 263.7 263.1 -0.2 255.0 257.5 1.0
35〜39 298.1 296.0 -0.7 274.5 276.6 0.8
40〜44 329.8 329.1 -0.2 285.3 293.9 3.0
45〜49 350.1 346.3 -1.1 297.5 292.2 -1.8
50〜54 371.9 369.8 -0.6 308.4 311.6 1.0
55〜59 362.5 358.7 -1.0 313.9 314.0 0.0
60〜64 259.5 259.7 0.1 240.8 241.0 0.1
平均年齢(歳) 42.1 42.4 51.6 52.2
勤続年数(年) 14.0 13.9 17.8 18.1

【参考】
文部科学省

高校中退者の就職状況の実際

高校中退と若年失業率との密接な関係があります。

若年失業率が高い地域は同時に高校中退率が高い傾向にあります。

大都市では中退率も高いのですが、高知や沖縄といった地域では高校中退が高く失業率も高い傾向があります。

逆に中退率が低い地域は若年失業率も低い傾向にありました。

理由は若年失業率が高い地域は学歴が高いほど就職はしやすい傾向にあり高校中退や中卒者は必然的に就職できる機会を失ってしまっています。

卒業者と能力ってそんなに違う?

高校中退者が一旦、正社員になってから就業している期間は下記です。

  • 卒業者 50.0か月
  • 中卒 41.4か月
  • 高校中退 49.6か月

大差はありません。

要は中退者でも卒業者でも働きだすと真面目に同じ期間程度働くという事ですね。

でも就職率でいえば高校中退、中卒者が圧倒的に低い傾向にあります。

それだけ中退者、中卒者というだけで就職する門戸が狭まっています。

【参考】
中学卒、高校中退と労働市場

留年と中退どっちが良いの?

単位が不足し中退を選ぶかそのまま留年するかは考える事でしょう。

これはどちらが良いかはありませんよね。あなたが後輩と同級生として過ごしていけるのかが重要です。

10代の頃は年齢差はとても大きなカギとなりうるので1つ下の学年と一緒に学校生活を送るのをためらう人は多いでしょう。

その場合中退を選び編入や転入、高卒認定などの中から次の道を選ぶパターンがあります。

中退から同級生と進学ってどうすれば出来るの?

先程にも書きましたが、中退したが同級生と一緒に進学した人がよく使うのが高卒認定試験です。

通信制高校定時制高校高卒資格を取得する手段の1つですが、一緒に進学は難しくなってしまいます。

  • 入学時期
  • 1年で取得できる単位数

などの理由からです。

しかし高卒認定試験であれば8月11月2回の試験のうちどちらかで合格すれば同級生と一緒の進学は叶います。

それに中退であれば免除科目が多少ある可能性があります。その場合最大8〜9科目受験する必要から受験科目数が減ります。

もしあなたが2年生や3年で中退していれば2〜5科目程度で良いかもわかりません。(免除科目についてはこちら

まとめ

高校を中退した人の大半が後悔していると感じています。

当社の受講生もほとんどが高校中退ですし高卒認定試験の受験者の約50%が中退者です。

仮にあなたがこのままでも良いのであればそれもよいでしょう。

仮にあなたが先のことや進学を考えるのであれば高卒認定試験は最適でしょう。

どちらが良い悪いではなく

  • あなたがどうしたいか
  • あなたがどう考えているか

この部分が大事でしょうね。


高校中退から大学受験 奨学金は?勉強は予備校?就職は不利?


高校中退者が大学に入った場合、奨学金は借りられるの?

高校中退だと奨学金が借りられないのでは思っている人もいますが、そんなことはありません。

企業やNPO法人などが運営している給付型奨学金の場合、審査があるので簡単に奨学金をもらうことはできませんが、奨学金の応募条件に中退者は不可などという文言は見当たりません。

貸与型給付金の場合も制限はなく、代表的な給付団体である日本学生支援機構の場合、有利子の第二種ならば、ほぼ全員が貸与を受けることができます。 

合格に向けての道のり どんな勉強をすればいい?

高校中退者の場合、まずは大学受験資格を得なければいけません。
改めて高校に入り直すというのもひとつの手段ですが、ここでは高校卒業程度認定試験に合格してから大学を目指す場合、どんな勉強をすればよいのかを考えてみましょう。

主な手段としては以下の2つが挙げられます。

予備校に通う

大学受験はただ闇雲に勉強するだけではなく、しっかりと傾向と対策を行わなければいけません。そのため、受験のノウハウを熟知している予備校に通うのは、合格に向けた近道 と考えて間違いないでしょう。

ただし、高校生や高卒生と同じ予備校に通うのは考えもの。
高卒認定を取っただけの人の場合、現役の学生に比べて学力が劣ることがほとんどです。
すると、せっかく予備校に入ったのに授業についていけず、最終的にドロップアウトという結果にもなりかねません。

予備校の中には高校中退者を対象にした学校もあるので、必ずそこへ入るようにしましょう。中退者対象の場合、個々人のレベルに合わせて学び直しを行ってくれます。

デメリットとして挙げられるのは、学費の高さです。

目指す学部にもよりますが、一般的な学部の場合1年間で80〜100万円程度。
仮に医学部など特殊な学部を目指す場合は、150万円以上かかることもあります。

独学で学ぶ

高卒認定試験から大学受験合格まで、すべて自分一人で乗り切るということも当然できなくはありません。

中退者が予備校にも行かず参考書を買い込んで勉強し、その後一流大学に合格したという話は現実に起こっているのです。

現在、独学には以下のような方法があります。

  • 参考書や過去問
  • NHKの高校講座など
  • インターネット講座

このうち、近年どんどん勢力を伸ばしているのがスマホなどで授業を受けられるサービスです。

あるサービスの場合、1,000円程度という安価な月会費を支払えば、3,000講義が視聴し放題に加え、センターや大学ごとの過去問も得られるという至れり尽くせりのサービスを受けることができます。

このように、昔に比べると選択肢は増えているので、独学はしやすくなっているといえるでしょう。

しかし、今も昔も独学は孤独なものです。

誰に言われないでも毎日机に向かえる強い意志を持った人でないと、合格は難しいでしょう。

高校中退から大学へ行った人の場合、就職は不利になる?

中退者の場合、履歴書には中退の事実や高卒認定試験を経て大学に入ったことを記載しなければいけません。

残念ながら、ストレートで大学を卒業した人と比べられた場合、決して有利とは言えないのは事実です。

ただし、完全に門前払いされるようなことは多くありません。

大学のランク、中退の理由、回り道したことで得た経験などが総合的に判断され、採用不採用が決定すると考えてよいでしょう。

つまり、就職面接の際にどれだけしっかりと自分の過去を話すことができ、その上で自己アピールできるかが鍵になってきます。

就職面接で気をつけるべきこと

高校中退者が就職面接に臨む場合、以下3つのポイントを特に意識するようにしましょう。

ポイント1 ネガティブな理由で中退した場合、現在は問題ないことを伝える

このポイントが最大の山場と考えてください。

採用側は、なぜ中退したのかということを間違いなく聞いてくるでしょう。
それが仕事に影響を及ぼすようなネガティブな理由ならば、「現在は問題がない」ということをアピールしなければいけません。

例えば、病気や怪我などが理由の場合は、すでに完治または、仕事に影響がない程度に治癒していることをしっかりと証明しなければいけません。

仮に人間関係が理由で中退した場合、大学ではきちんとした人間関係を構築できているということを人一倍アピールすることが求められます。

サークル活動や校外活動などの実績をしっかりと提示できるようにしましょう。

ポイント2 回り道したことで得たものをアピールする

中退したことで得たものがあるのならば、それを説明できるようにしておくべきです。
例えば、「広く世界を見たくなって、中退して世界一周の旅に出た」などの場合、そこで得たことをしっかりとまとめて話せば、強い自己アピールになります。

ポイント3 自己分析と気づきが重要

中退の理由が人には言いにくい場合もあるでしょう。

例えばいじめなどで中退した場合は、決して包み隠さずすべてを話す必要はありません。
ある程度オブラートに包んだ表現をしても許されます。

重要なことは、面接で事実を羅列するのではなく、事実を認識したうえで、次の人生に活かせる「気づき」ができているかということです。

ただ単純に中退をしたというだけでなく、そこから這い上がって大学を卒業しているわけですから、自信を持って自分を見つめてみましょう。

その結果得た答えを面接でそのまま話せれば、中退の事実は決して不利なことではなくなるはずです。

結局、大学へは行くべき?

まず、自分が将来なりたい職業を現実的に考えてみてください。
その職業が求人募集広告に載っているものならば、応募資格を見てみましょう。

そこに「大卒以上」という文言が多ければ、やはり大学は行くべきだと考えられます。

大学が就職予備校になってしまっているという批判はありますが、現実問題として、それを否定することは難しいのが現在の社会情勢です。

先々自分が進みたい道を通るためのパスポートが大卒資格ならば、躊躇せず進学を考えるべきでしょう。

一方、大卒が優遇されるが高卒でも働けるという職業につきたいと考えるのならば、無理して大学に行く必要はありません。

もちろん、この場合でも大学を卒業したほうがいいに越したことはありません。

しかし、多額の学費を支払ったり、ましてや奨学金を借りたりしてまで大学に入るのが必ずしもよいこととは言い切れません。

近頃社会問題になっている通り、奨学金を借りて大学へ行ったはいいけれど、卒業したら正社員の口が見つからず生活が追い込まれ、結果返済が滞ってしまうというケースが多数発生しています。

行きたい大学のレベルや自分の年齢などを考えたうえで、大学には進まず就職を選ぶというのも重要な決断といえます。

学費は、未来の自分に対する投資です。
夢のない話かもしれませんが、将来的にその投資を回収し、さらに利益を出せるのかという現実的な考え方をしなければいけないのです。

たとえば、あまり有名でない大学に入った場合、残念ながら一流大学に入った場合に比べ、利益の幅が少なくなりがちという事実は否定できません。

もちろん、大学に行かずとも企業の中で欠かせない働きをしている人もいますし、自ら起業して大成功を収めている人もいます。

進学を考える前に、自分の才能や能力がどの場所で活かせるのか、そして本当に学歴が必要なのかを今一度しっかりと考え、進むべき道を考えてみてください。

高校中退から高卒認定試験の合格者の進路は文部省の追跡調査では、

  • 大学に入学されるのは25%程度
  • 更に短大、専門学校、大学校などを加えますと45〜50%程度

います。また、

  • 来年以降の受験を希望される方も25%弱

いますので、やはり高卒認定試験を合格された方の

  • 70〜80%は進学

を希望しています。

通信教育などで高卒認定試験を受験し、大学受験する場合には、8科目を最短半年で高卒認定試験の合格が可能です。

通信教育などでは費用も8科目で 30万円弱ですみます。

高校中退した場合の方が、やる気と集中できる時間さえあれば、時間的にも、金額的にもかなりの節約をしながら大学受験、進学に挑戦することが出来るとも考えられます。